
有機EL照明を普及させる上で、低コスト化は避けて通ることのできない道です。現状の1/100以下のコストを達成するためには、単位パネル当たりの装置の価格を下げること、有機EL素子材料の価格を下げることの2点が不可欠です。実質的にこれらを実現するには、前者については装置の生涯生産枚数を上げること、即ち装置の高タクト化が不可欠です。後者については、蒸着プロセスでの材料の付着効率を上げることで達成が可能です。具体的には、1m2基板のタクトを1分以下、付着効率50%以上で目標コストを達成することができます。1m2をタクト1分にするために、従来の10倍程度高速で成膜が可能な真空蒸着装置が必要となります。
当研究所では、大型基板に対応可能なリニアソースをインライン化した多層成膜装置を試作、300m2基板での検証を行ってきており、現段階で3nm/secの蒸着レートで付着効率60%以上を達成してきております。300mm2基板でのタクトは18秒、1m2基板でのタクトは1分という達成を確認しています。今後は、実用的な大型基板にて検証、一貫ラインでの実証などを検討中です。
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